さあ。どうなる。

としみん

2011年08月18日 00:02

明けて火曜日。
シャワーを浴びる。
PCからはノヴェラっていう日本のプログレバンドの曲
「出発(たびだち)~Dream Trip」が流れてる。
http://www.youtube.com/watch?v=b3QRlznua3Y&feature=related

『心が遠い空駆ける 身体はここにいる
読んでいるのは物語 遠い昔の姫君の

自分のいるべき場所じゃない 
そういう思いに挟まれる
言葉にしたなら嘘になる
彼方の国への旅立ちを

雲が遠い空駆ける わたしはここにいる
聞いているのは古い歌 よくある恋の物語

彷徨い流され生きている
何も起きない今日と明日
好きだと言ったらウソになる
孤独な旅へのはじまりを

彷徨い流され生きている
何も起きない今日と明日
好きだと言ったらウソになる
孤独な旅へのはじまりを』

高校生の時によく聞いていた歌だ。
なんか元気出てきたぞ!

朝食を食べ、小さい脳みそをフル回転させた。
(よし。まずはヒカルドに会おう。今回は無理でも何かできるかもしれんし。)
昨日夜中に撮ったブレブレの写真を頼りに
インターネットで語学学校の電話番号を探し当て、電話してみた。



「もしもし。ヒカルド先生ですか?あー今日は午後2時から出勤ですね。」
(どへー。午前中どーしよ。)

ホテルに引きこもっていてもしょうがないので、とりあえず辞書を片手に街に出た。
(ヒカルドの学校への道を確認しつつ、レストラン白川にでも向かって歩くか。
わかんなくなっちゃったらタクシー拾うって手もあるし)

というわけで、てくてくと昨日の夜マルコスに教えてもらった道を歩いていった。
実は昨日の夜、マルコスに案内してもらったときに気になっていた店があった。

「HIROSHIMA」という店だ。
ヒカルドの学校に向かう途中にやはりその店はあった。



何の店だかよくわかんないけど、日系の匂いがする。
ただでさえ日系人が少ないリオブランコなのだから
何か繋がりが持てたらと思い、「えいや!」で飛び込んだ。

世の中そんなに甘くないね。

そこは、サンパウロを拠点とするカタログショッピングの冊子を扱う店だった。



店員はブラジル人の男性二人。
わしは、なぜここに来たのかをヘンテコなポルトガル語で説明した。
この二人、そしてこの店、日本人や日系人にはまるで関係がないのだが
一生懸命にわしの話を聞いてくれたんだ。



ふと、今回の出張前にマナウス近郊のエフィジェニオサーレスに住む宮本さんと
リオブランコにあったキナリー植民地の話をしたことを思い出した。
ポケットを探るとその時に書いた汚いメモが出てきた。

セニャドールギオマルド 浜口さん 西沢さん

キナリー移民のうち2家族が郊外に住んでいて
その街は今ではセニャドールギオマルドという名前になっているんだった。
とりあえずそこまで行ってみるのもいいかもしれないな。

「HIROSHIMA」の二人にセニャドールギオマルドまでの行き方を聞くと
「坂を上って三つめの交差点を左に曲がるとMARISAって店があるから
そこからバスに乗るといいよ。2ヘアイス(100円)ちょっとかな。」って教えてくれた。
この二人は本当に親切だった。

ありがと。

その時、携帯が鳴った。
パトリシアさんだ。

「トシミさん。原爆展ですけど、私の勤めている大学の美術の先生が
興味を持ってくれたので、今日の午後できることになりました。
午後2時にホテルまで迎えにいきます。」

いやっほーい。(まだ、安心はできないが…。)

時計の針は10時30分。
24キロ先のセニャドールギオマルドまで行って帰ってこれるギリギリの時間。
どうしようと思う間もなく
わしはバス停に向かって坂を歩き始めていた。

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