4月第一回目の出張先はパリンチンス。
ここは毎月のように訪れているので、
どのクラスの生徒ともすっかり顔馴染みで仲良くなった。
彼らの中にはFACEBOOKでわしと繋がっているものも多く、
「トシミ先生、グスターボ・リマと写真撮ってたでしょ?」とか
「ルアン・サンタナのコンサートはどうでしたか?」など話しかけてくる。
ビアンカ先生(日本人)とイラセマ先生の教え方がいいのか、素直な生徒ばかりだ。
現在、パリンチンスキムラ語学センターの授業は週に4日。
午前3時間、そして午後3時間はまた別のクラス。これを4日間。
生徒たちは1週間に2日通うので週6時間も日本語の勉強ができる。
とはいえ、日本語環境がまるでないパリンチンスだから
進度も非常にゆっくりで生徒たちも楽しみながら学習している。
4種類のクラスの内訳は、
今年2月からスタートした初心者クラス。
去年2月からスタートしたレベル2のクラス。
そして、2010年7月の派遣時から
約2年近く通っているベテランクラスが2クラスだ。
今回、まず初日の午前中に初心者クラスに参加した。
去年の末から今年の1月にかけて現地のイラセマ先生が中心になって
日本の文化を学ぶコースが行われた。
移民学習に折り紙、よさこい、日本の料理…。
初心者クラスは、そのコースの経験者が殆どで教室の雰囲気は驚くほどよい。
この日もカタカナの練習を中心に楽しい授業が進んでいった。
ビアンカ先生も相変わらずの人気だ。
今年に入ってからイラセマ先生の裏方に徹しようとしているが
明るい彼女の授業を生徒たちは楽しみにしている。
授業の合間の休み時間に
ビアンカ先生は教室の外でパンを売り始めた。
ひとつ1.5ヘアイス(約75円)でハムチーズトーストとジュースがつく。
買い出しに行って、作るのも青年ボランティアのビアンカ先生。
準備の割にずいぶん安いメニューだが
これは、卒業式の費用を稼ぐためなのだ。
市営の語学学校とはいえ財政難には違いなく
6月の卒業式に向けてなんとかお金を集めなくてはいけない。
日本文化を伝える目的で
味噌汁とか天ぷら、唐揚げなどを売ることも考えたのだそうだけど
今のスケジュールではこれが限界。
本当によく頑張っているなあと思う。
最近、生徒の中から有志で手伝うものも出てきた。
ホントは生徒みんなが協力してくれるともっといいんだけど…。
5月には、6月の卒業式の資金集めのイベントも行う予定で
わしもそれに参加してお手伝いする。
そんなことが日本語教師の仕事なの?と思う人もいるかもしれないが
郷に入っては郷に従え。
お金がないんだもん。仕方ないじゃんねえ。
あらゆる手を尽くしてお金を集めて楽しく生徒を送りだしたい。
それがビアンカ先生とイラセマ先生の願いなのだ。
5月のイベントでは、わしは日本語の歌を歌い
生徒たちは日本語での劇を披露する予定だ。
うまくいきますように!
どやさ!