乾杯!⑧

としみん

2012年06月20日 21:08

「只今からキムラ語学センター日本語講座の修了式を開始します。
初級クラスの生徒入場の前にマリアさんの入場です。」

マリアさんは足が悪い。
上手く歩けない彼女は、知人の自転車に乗って2年間通い続けた。
いつもニコニコ笑っている彼女も凄いし
2年間自転車で送り迎えを続けた友人も凄い。
もうその姿を見ただけで涙が出てきた。

初級クラス入場。
このクラスは去年の暮れにイラセマ先生が始めた「日本文化を教えるコース」の
メンバーがそのまま初心者クラスとして残ったものだ。

半年と短いつきあいだったけど一緒にイベントをしたり
移民学習としてアマゾン日本人移民の重要な場所であるビラアマゾニアにも
行った仲間たちだ。
クラスのノリのよさはピカイチなんだ。

続いてベテランクラス(ベテランといっても1年半から2年くらいの学習者)が
入場してきた。

ブラジルのというかパリンチンスの修了式(卒業式)は
生徒と必ず付添い人が一緒に入場してくる。
付添い人は必ず一人。
父親か母親か兄弟姉妹か恋人か親戚かだれでもよいのだが
生徒の中には「ぼくには付添い人がいないから…。」という理由で
修了式を欠席したものもいる。
「気にしないで。一人でもいいからおいでよ!」って誘ったけど駄目だった。
とても残念な話だけど、それくらい大事な存在なんだ。

付添い人と生徒たちは、真ん中の通路からステージに向かい
ステージ前で写真撮影をし、
左右に分かれて順番に座っていく。
ステージに向かって右側に付添い人が座り
左半分に生徒が座る。

2年間がんばって通った生徒たちの顔を見ているだけで
もう涙腺は決壊状態でピンチ。
また男の人も女の人もビシッと服装を決めてくるもんだから
なんだかやたら眩しくてねえ。
我々まだ壇上にいないのに、こんなに泣いちゃって大丈夫か。

◆マリアさん。よく通い続けてくれたものだ。


◆エンゾーさん。子供の生徒も何人かいたが大人に負けないくらいの頑張りだった。


◆ケウリさん。こんなふうに一人ずつ付添人と入場してくる。

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