乾杯!⑨

としみん

2012年06月20日 21:16

多くの生徒たちは
日本の着物姿で修了式を迎えたいと考えていた。
日本米も売っていないようなアマゾンの島で
高価な着物なんて買えるわけがない。

そこで、イラセマ先生とみず紀先生がその意志を汲んで
デザインしたのが祭りの法被のようなデザインの衣装だ。
パリンチンス日伯協会のドナ・ハイ(ハイおばさん)が
何十人分もの着物(らしきもの)を作った。

生地は途中で無くなってしまったので
生徒によって模様が違うけど、いいのいいの。気にしない。

有志のみだが着物(のようなもの)を着ての修了式。
男性陣は藤色の着物(らしきもの)を身にまとった。

ブラジルではピンクはゲイの色という認識があるので
藤色も「えっ?」という反応の生徒もいたのだが
「これはね、皇室の色なんだよー。」
「藤っていう綺麗な植物があってね、花がきれいなんだよー。」
とかなんとか説明して押し切った。
いやそれにしても着物(みたいなもの)が並ぶのは壮観。

パリンチンス市長、副市長、教育局代表、観光局代表、
キムラ語学センター校長、元校長、そしてJICAボランティアの我々が
ひとりずつステージに呼ばれた。
我々ボランティアも呼ばれた。
その時の拍手が凄まじく大きくて
今思い出してもこみ上げてくるものがある。

みず紀先生の挨拶、市長、校長先生等の挨拶の後、
生徒たちへの修了証書授与が始まった。

観客席に座っている生徒の名前が呼ばれると
付添い人と生徒が一緒に壇上に上る。
まず付添い人に賞状が渡され、付添い人から生徒に賞状が手渡される。
そこで写真撮影。
さらに壇上にいる市長、副市長、教育局・観光局関係者、校長、我々ボランティア
ひとりひとりにそれぞれが握手していく。
終了生は70人以上いるのですべての生徒とそれをしていく。
長いけれど全然だれない。
みんなの修了証書授与をみんなで祝う。
「以下同文!」は無い。驚くほどにみんな平等なのだ。

◆壇上に並ぶ。


◆着物らしきもの。髪の毛もばっちりセットしてきた。


◆喜びの修了生たちとパリンチンス市長。

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