ぼあびすた。⑥
夜はポルトベーリョから来ていた田辺先生と合流。
田辺先生は実の弟と約10年ぶりの再会を果たしたばかりだった。
わしはお二人にお世話になっているので
弟のシンジさんが「兄ちゃん。兄ちゃん。」って呼んでるのを聞いてるだけで
なんか泣けてくる。
田辺先生は、幼い時あふりか丸でブラジルにやってきた。
奥さまのケイコさんも同船者だ。
弟のシンジさんはブラジルに来てから生まれた。
理由あって離れて暮らしていたけれど
今回久しぶりの再会となった。嬉しいねえ。
田辺先生夫婦、あやか先生、ヤスマさん、シンジさんと娘のシンティアにもう一人の息子
というメンバーで屋外のピザ屋にいくことになった。
「トシミせんせーい。」
と声をかけるひとがいる。
昨年までANIRで日本語を教えていたフランシスコさんだった。
なんという偶然!
彼は今、医者になるために猛勉強をしていて日本語教育からは離れている。
「また、日本語を教えたいです。12月にマナウスに行きますから会いましょう。」とのこと。
ヘヴィなロックも大好きで
エレキギターもこれから練習したいんだって。
エアロスミスとかディオとかアイアンメイデン好きだもんね。
さて、ピザを食べながらのお話は
田辺ブラザースの昔話からなにから
面白い話のオンパレードで笑って笑って笑い倒した。
ずいぶん苦労もされただろうにそんなエピソードも
いつも豪快に笑い飛ばす田辺先生には感心する。
ピザを食べているといろいろな人が寄ってくる。
「日本人でしょ。日本語なんかしゃべってみせてよ。」という若い女の子。
クッキーを売りに来る車いすの男。
入れ墨だらけのカップルは生演奏でチップをはずんでもらっていた。
「50センターボくれよ」とせがむホームレス。
ヘペンチスタと呼ばれる掛け合いギター漫談のような
二人組が現れた。
ギターを弾きながら歌を歌っていくのだが
歌詞はすべて即興。
そのうちの一人はふだんは床屋でヤスマさんの髪の毛を切ったばかりとのことだった。
「ひげの~おとこ~はいいやつさ~。おかねをいっぱいかせいでる~♪
かれが最初に財布をひらけば、それにみんなも続くはず~♪
こちらの夫婦はいい夫婦。日本人のいい夫婦~♪
すてきな夫婦に素敵なむすめ~♪
こんなにかわいいむすめができた~♪
髪の毛ながい日本人~♪ロックの好きな日本人~♪
音楽やるやつに悪いやつはいねえ~
音楽仲間は尊敬するぜ~♪
髪の毛切った日本人♪地球の向こう側からやってきた~♪
おれたちのためにすごいことしてる~♪」
髭の男はシンジさんのこと。
あやか先生はなぜか田辺先生夫婦の子どもにされていた。
わしやヤスマさんのことも歌ってくれたんだ。
田辺先生によるとけっしてお客さんのことを悪く歌わないんだそうだ。
お客さんはみんな笑って気持ちよくなるみたい。
男女のデュオになると
お互いを貶しあう夫婦漫才のようなものもあるという。
今回も濃厚な出張だったな。
飛行機の出発時間は午前2時40分。
なんでまたこんな時間ばかりなのかね。
マナウスに到着したら午前4時だった。
ちょっと休んだら今日は敬老慰安会に出席だー。
◆フランシスコさんと久々の再会。偶然出会えてよかった!
◆田辺先生の話にみんな大爆笑!
◆モテモテブラザース。いい笑顔。
◆ヘペンチスタ登場!
◆二人の歌にみんな大喜び。ヤスマさんも嬉しそう!
◆あやか先生お疲れさま&ありがとう!またよろしく!
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