「トシミ。どうする?ウルブー川にいく?川遊びする?」
と聞いてきたファビオラさんの顔には『川遊びに行きたい』と書いてあった。
郷に入っては郷に従え。
せっかくの申し出を断るわけにもいかん。
お墓参りは次の機会にもできるだろう。
予定がバンバン変わるのもブラジルならではだ。
「いきましょう!」
ガソリンスタンドで燃料を買い、飲み物とお菓子を買いこんだら
マルコスさんの船にみんなで乗り込んだ。
前の日に来たばかりの湖のほとりにマルコス一家は住んでいるのだ。
マルコスさんの家(というか小屋というか要塞)は
ある意味男のロマン。
手作りの家に奥さんと子供(1歳2カ月)と住んでいる。
絵葉書か写真集から切り取ってきたような景色の中で毎日過ごしているのだ。
魚は何でも取り放題。
熱帯の果樹は好き勝手に落ちてくるし
庭に放してあるニワトリが卵を産んでくれる。
そんな家でくつろいでいると
フランスから来たという一家が舟に乗ってやってきた。
案内しているブラジル人は今スイスに住んでいるという。
「スイスにフランスに日本にブラジル。今日は国際的だねえ。」
モイゼスくんは6年間フランスに住んでいたことがあるから
フランス語も流暢に操る。すごいな。
フランス軍団が湖に戻っていくとマルコスさんが言った。
「さあ、釣りに行くよ!」
竿もなく糸とルアーのみの釣り。
20メートルほど糸を垂らしておくだけで
釣れるときには面白いくらいに釣れるらしい。
モイゼスvsトシミ。
ブラジル代表vs日本代表の戦いは
結局、0vs0で終わってしまった。残念。
舟は前日訪れた場所に来ていた。
泳ぎたい、釣りしたいと思っていた場所だ。
フランス一家もいる。泳いじゃえ!
みんな泳いでいるし、そんなに危なくなさそうだけど
マナウスに帰ってからネットでこんな記事を目にしてちょっとビックリ。
次回は貞操帯持参でいこう!
<何年か前のアマゾンニュースから>
アマゾンではピラニアよりも凶暴と恐れられる魚「カンジルー」。
アメリカのテレビ番組「ナチュラル・ヒストリー」は今回マナウス近郊で
この魚に関する取材を行い昨日帰国した。
番組は来年6月にオンエアーの予定。
このカンジルー、魚の血や粘膜を常食にしており、
相手が人間だと穴を見つけてからだの中に入り込んでくると言われる恐ろしい魚。
だが例によって誇張された法螺話が多い。
今回の取材対象にもなったマナウスの泌尿器科の医者サマジ氏も
実際に患者を目の前にするまでは、カンジルーの恐ろしさについては半信半疑だった。
「カンジルーが尿道に入り込んだ」
という突然の電話を受けたときは冗談としか思えなかったという。
運ばれてきた患者はマナウスから170キロ離れたイタコアチアラという街の木材業者。
それまで治療にあたっていた医者にはお手上げで、
尿道にカンジルーが入ったまま3日間小便が出来ず、膀胱がはれ上がった状態だった。
CTスキャンで確認すると、カンジルーの体長は約12センチで、前立腺付近まで到達しており
、放っておけば生命の危険があったという。
このサマジ医師、実はスペインで博士課程を取りハーバードへの留学経験もある名医。
外科手術によりカンジルーのひれを切除、見事カンジルを引っ張りだした。
ところでこの患者、カンジルーに襲われたのは川の中で小便をしていたときだった。
専門家によると、カンジルーは尿素を出す大型の魚の鰓(エラ)の裏に潜んでいることが多く、
今回の事件ではカンジルーが尿素を察知、勘違いして尿道に飛びついた可能性が高いと見られている。
どうだーい!ワイルドだろー?
怖い話だ。
↓こんなページもあったぜぃ。
http://loby.blog.so-net.ne.jp/2006-12-08
気を取り直してと!
ブラジル人はマナーがなってないという人がいる。
日本に来ている出かせぎの人たちの中にも
平気でゴミを捨てたりするものもいるだろう。
でもファビオラさんはしっかりゴミを持ち帰るし
マルコスさんは湖に落ちているゴミはどんな小さなものでもすべて拾い上げる。
だからこの湖は驚くほど綺麗なのだ。
ブラジル人の中にもちゃんとモラルのある人がいっぱいいるし、
そういう人たちは教育のなっていない自国民のことを恥じる。
ジャングルの奥に夕陽が沈み
だんだん暗くなってきた。
ドヤ顔で舟を操るのはジョゼイくん(1歳2カ月)
なんちゃって、ちゃんとマルコスさんが横についている。
楽しかった船遊びももうおしまい。
シャワーを浴びたら夜の街へ繰り出せ。
パワーあるなあ、みんな。