花蔵さんとMくんがスタートした。
スタート地点では
Haro!のインタビューとか受けたけど
気の効いたコメントもできんし
いつものようにのらりくらりと
冗談で誤魔化す。(もうそれしかないのだ。余裕まるでなし。)
しかしながら
番組聴いてるよ!とかBlog読んでるよ!とか
折り返し地点で先に行って待ってますよ!とか
嬉しい言葉もいっぱいもらって
テンションは上がる一方。
あれ。スタートだ。
四ツ池のトラックをグルっと回ったら
まずは北に向かっての上り坂が待っている。
練習でS部長が
「ここは、スタート直後だから惰性で楽に上れちゃうんですよ。」
って言ってたけど、もういきなりキツイ。
前日、マッサージに行った診療所で
「マラソンマン」って漫画を読んだんだけど
その中に無心で走るべし。みたいなことが
書いてあったので今日は無駄話一切なしで
行こうと心に決めていたのだ。
ちなみに、前日40分間で7巻まで読破した
「マラソンマン」だが、S部長は全巻持っているそうな。恐るべし。
坂を上りきると
阿呆のように厳しい向かい風。
うひー。やる気そがれっぱなし。
ボランティアスタッフの人や沿道での応援の人たち
このクソ寒い中を何時間立っているんだろ。
笑顔で「がんばれ~」「がんばれ~」って応援してくれてる。
ありがたいな。
やっと2キロ。
HONDAの前から浜松西インター付近のサークルKまでは
航空自衛隊の真横ってことで
遠州名物のからっ風が真正面からぶつかってくる。
こりゃかな~りキツイ。
一刻も早くリタイアしたいのだ。
失格者を護送する車が横を通り
救護の車も横を通る。
狂牛病の牛みたいに倒れこんだら乗せてくれるかな?
とか考える。
護送車の後ろ姿を見てたら中島みゆきの歌が
頭のなかで流れてきた。
金八先生の1シーンだ。加藤くんが連れてかれちゃうやつ。
もう全然無心なんかではない。
「はい。ペース上がりすぎですよ。落ち着いていきましょう。」
S部長の声で現実に戻る。
あ~キツイよう。
横を走っているのは
視覚障害の方だ。伴走者のひとが
細かく、細かく説明しながら走ってる。
弱音を吐いてられんなあ。
3キロ、4キロと通過した。
どうせ無心でいられんのなら、
徹底的に別のことを考えようと思った。
人生だいたい80年として(もっと生きるつもりだけど)
今回のコースが16キロ。
1キロごとに×5をしながら
自分の人生と照らし合わせることにした。
5キロ地点(25才くらい)までは
キツイこともあるし(実際向かい風がきつかったから)
リタイアも考えるけど
それを過ぎるとちょっと安定したりもする。
若いうちに暴走すると寿命も縮まるし
晩年がきつそうだけど、マイペースが一番だな…とか。
もう頭の中はぐるぐるぐるぐるいろんなことが回ってる。
最初の給水所。
S部長からのアドバイス。
「きゅっとつぶして飲みましょうね!」
「ハイ!」
いかん。
つぶすことに集中しすぎて
水をほとんど飲まないままゴミ箱に入れてしまった。
大失敗だ。
まあ、いいや。
自衛隊西側の道路は高校時代の通学路。
昔、なぜかこの道の側溝にイルカの子供が
捨てられていた。(ど~でもいい)
ぐるっと回ると
次々と折り返し地点からのランナーとすれ違う。
ジムで一緒に走ったTさんを探したけど
わかんなかったな。
背中を西からの風が押してくれる。
こりゃ楽だわ。
まるで30過ぎてからのわしの人生…?
Haro!がんばれ!って声もいっぱい聞こえる。
ありがたや。ありがたや。