3月7日水曜日の深夜、パリンチンスから戻ってきた。
8日は午後から仕事に出て、
午後5時からはホテルブルートゥリーを訪れた。
会場までは、エフィジェニオサーレスの自治会長だった宮本さんが
車で送ってくださった。
車の中で宮本さんは『アマゾンで日本人はガランチードと呼ばれた』
という本を見せてくれた。
わしも負けずに『セルバ・ヴェルデ』という連載小説のコピーを見せた。
この日、それぞれの本の著者である山根一眞さんの講演会が行われたのだった。
山根さんは、日本で今年2月11日に公開されたばかりの
映画『はやぶさ 遥かなる帰還』の原作者である。
原作『小惑星探査機 はやぶさの大冒険』は、科学本としては異例のベストセラー。
現在は、「東北地方太平洋沖地震」の被災地への取材、支援活動も地道に行っている。
わしの陳腐な紹介ではお恥ずかしいので
詳しくは山根さんのHPをご覧いただきたい。
http://www.yamane-office.co.jp/
山根さんが連載されていた『セルバ・ヴェルデ』は、去年入植80周年を迎えた
アマゾン高拓生について書かれたもので、
連載中に掲載していた雑誌が廃刊になってしまったため
いまだ世には出ていないのだが、
丹念な取材と緻密な描写と動きようのない史実が一つになって
凄まじいスケール感で読むものを夢中にさせる。
アマゾンの入植者を描いた作品の中では文句なしに一番面白い読み物だった。
その舞台となったパリンチンスの出張からわしは帰ってきたばかり。
まさか作者の山根さんに直接お会いできるとは思ってもいなかった。
講演会の前に『セルバ・ヴェルデ』を複写したものにサインをお願いすると
「また珍しいものをお持ちで!
これもいつか完成させなければいけないんですよ。」と笑顔で応えてくださった。
山根さんが20代で初めてアマゾンを訪れてから、今年で40年が過ぎた。
宮本さんが持っていた本のほか、『アマゾン入門』などの著書も有名なので
アマゾン関係のお話もお聞きしたかったのだが、
今回の講演会はアマゾンとはまた違ったテーマでのものだった。
『被災地復興アクションについて』
スタッフのご両親が津波で亡くなったことから宮城県の被災地入りをし、
以降、全滅した宮城県小さな漁港の支援を続ける「大指復興アクション」の代表としての支援活動のお話。
『小惑星探査機「はやぶさ」について』
2011年2月公開の東映映画『はやぶさ 遙かなる帰還』(主演・渡辺謙)のデモ版(約15分)の上映を含め、
「はやぶさ」の魅力についてのお話。
たっぷり2時間!贅沢な時間はあっという間に過ぎた。
大変興味深い内容で、同じ日本人として
「わしもまだまだがんばれるんじゃないか!」というエネルギーをいただいた。
しかしながら、山根さんも日本の技術者たちも一体どういう頭の構造になっているんだろ。
