三日目の朝も早い。
7時半には、現地に住む日本人教師のハナコ先生がお迎えにきてくれた。
FARESでのスピーチコンテスト＆七夕まつりの会場準備だ。
同じ時間にテストを受ける生徒もいるのでわしはその試験監督をしつつ
飾り付けを作りつつ、スピーチ原稿の仕上げを手伝うという
なんとも複雑な状態になった。
さらに「たなばたさま」の歌もイベントで歌うとのことで
ギターの生演奏も依頼され
速攻でコードをとって本番に備える。
8時から始まったテストは無事終了。
いよいよ9時からは『第二回ANIRスピーチコンテスト』だ。
審査員は、ANIR日本語教室の前校長みちえさんとわしとヤスマさんの三人。
生徒たちは緊張しながらもよく頑張っていたよ。
原稿を見ないで一生懸命思い出しながら日本語のスピーチをする生徒も多かった。
絵を使ったり、ゼスチャーしたり、
日本語の歌を歌ったり、それぞれ工夫されていて面白かった。
マナウスでも9月にスピーチコンテストがあるから
早めに動かないといけないなあ。
なんと今年11月には全国大会もマナウスで行われるからねえ。
ロライマのアットホームなスピーチコンテストは
すごく参考になったし、いい刺激になったよ。
ヤスマさんとわしもポルトガル語でスピーチした。
生徒たちの緊張がよくわかるってなもんだ。
子どもたちも『むすんでひらいて』を歌ってくれたよ。
会場にはたくさんの短冊とともに七夕の竹が飾られた。
ポルトガル語のメッセージ。
頑張って書いた日本語のメッセージのほか
たぶん日本語教室の子ども生徒が書いたのだろう。
「はな、かに、とかげ、どらごん」という意味不明のものもあった。
頑張って好きな言葉を書いたんだね。
『たなばたさま』の大合唱は大成功。
ギター演奏も自分でいうのもなんだけど
かなーりいい感じでできたのよ。
ハナコ先生にも
「カラオケテープよりずっとよかったー。ギターお願いしてよかった！」
と誉められた！嬉しいね。
会場に来ていた生徒の親はわしのスピーチの後に近づいてきて
「マナウスにいるのか。パリンチンスにもいくのか。」と
興奮しながら話し始めた。
アンジェロ・ビアージィさんはイタリア系の移民でパリンチンスの近くで生まれ育ったという。
戦争中、彼の両親や家族は酷いめにあったんだそうだ。
日本もブラジルの敵国とみなされ、言葉や仕事、財産、土地など
奪われてしまったが、イタリア移民も同様、いやそれ以上の苦労があったという。
その話に加わったのがナカイさんというANIRの女性会員。
彼女とは去年10月にパリンチンスでおこなわれた高拓生の80周年イベントで知り合った。
ボアビスタから車で3時間半ほど行ったところにあるパカライマのブラジル人学校で
先日、あやか先生による折り紙教室のイベントが行われたのだが
そのコーディネートをしたのがナカイさんだった。
ナカイさんとは
「10月、11月くらいにパカライマでまたイベントができるといいね。」
という話になった。
実はANIRの日本語教室は、まだ建物がないため
いくつかの大学や学校の教室を
毎週間借りさせてもらっている。
そのうちのひとつエスコレイジャという施設から
パカライマの学校で何かイベントをやってくれないかと突然話が来たのだった。
あやか先生は急な話にもかかわらず引き受け、
このイベントを大成功に収めた。
そしてその様子は現地の新聞にも掲載されたのだよ。
この日はJICAの生徒研修の面接もした。
日系人の子弟が日本で約1ヶ月間勉強したり文化について学んだり
日本の学生と交流することができるというシステムだ。
ボアビスタからは今回1名の応募があった。
マナウスでの面接は7月の末に予定されている。
こちらはすでに3名の応募がありまだまだ増えそう。
面接も終了した。
一応、これで予定していたことはすべて終了！
◆スピーチコンテストスタート！各クラスごとに発表が行われた。
◆会場には七夕飾り。短冊にはポル語・日本語でメッセージ。
◆生徒たちによる折り紙やまんがも飾られた。
◆優秀者には賞状と記念品が贈られた。おめでとう！
◆最後は「たなばたさま」の歌をみんなで合唱。
◆イタリア系ブラジル人アンジェロさんと高拓生の子孫ナカイさんと。
◆ボアビスタから車で3時間以上離れたパカライマでの授業風景。あやか先生頑張りました！
◆日本語教室の生徒たち。みんな日本語大好きですっ！
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