マナウスにある西部アマゾン日伯協会の日本語講座は
2月から6月までの5か月間
そして、8月から12月までの5か月間と
1年を前期・後期に分けて授業が進んでいく。
前期で合格した者は次のタームでひとつ上のレベルに進んでいくことができる。
1年に二回修了式があるのだ。
修了式といっても、なにも堅苦しいものではなく
劇グループによる演技があったり先生による出し物があったりといろいろ。
毎回恒例になっているのが手作りのカレーライス。
生徒たちも一品ずつ持ち寄り
みんなで分け合ってご馳走をいただくのだ。
前期の修了式では、生徒たちがカラオケを歌うのが
ここ数年の慣例となっていたが
いろいろな先生たちと話し合って
今年は「紅白歌合戦」をやろうってことになった。
あや子先生と洋平先生、ハファエル先生、今日子先生で大体の案を作り
本番までの細かい準備はリエ先生、チアゴ先生、ウィリアム先生が行うことになった。
審査員は誰にしようか。
ゲスト歌手は誰にしようか。
白組と赤組の応援団も募集しよう。
歌以外の出し物でも参加できるようにしようよ。
主役である客席の生徒たちが楽しめるものにいいよね。
忙しい中みんなで集まってああでもないこうでもないと意見を交わし合ってきた。
ここ数週間はこんな感じで慌ただしかったんだけど
ミーティングも楽しいもんだ。
当日は、朝8時からカレーライスの準備だ。
カレーのルーは、ゴールデンカレーくらいしか売られていないんだけど
ここマナウスでは高価で貴重なもの。
(ちなみにインド料理屋などカレーを扱う店は無い。
ショッピングセンターの中にエビカレーのチェーン店があるくらい…。)
生徒たちは一年に2回ふるまわれるこの修了式でのカレーを楽しみにしている。
日伯協会のホールは500人くらいのキャパシティ。
果たして今回の修了式は何人集まるんだろうか。
わしもすべての教室を回って出演者を募った。
洋平先生作のポスターやFacebookで宣伝したりと
頑張って広報活動も行ってきたけれど果たして何人くるかは
蓋を開けてみないとわからない。
カレーライスは小皿に分けてみんなに渡すとしても
何百人分かは作って準備しておかなくてはいけない。
野菜切る係(わしは毎回たまねぎを切る係)や肉を切って味付けする係など
手際良く作業が行われていくのだ。
大体この厨房まわりを仕切るのがブルーノ先生とユリカ先生。
午前9時にわしは一旦厨房を抜けて教室に向かった。
今回、わしはマナウスに住むノザワ・ミカさんと共に
ゲスト歌手扱いで出場することになった。
ミカさんは演歌歌わせたら半端じゃなく上手い。
いつも着物姿でビシっと決めるのだ。
ミカさんが赤組ゲストでわしが白組ゲスト。
わしは数週間前からバックダンサーを知り合いに頼んで組織し
密かに練習してもらっていたのだ。
そしてついに初顔合わせの時がやってきたというわけ。
ダンサーは全部で6人。いい感じだ。
前日、セントロのパーティグッズの店「トロピカル」で購入したマスクを
見せるとダンサーズも大喜び!これはいいショーになるぞ。
8番教室でのリハーサルはみっちり1時間。
手ごたえを感じつつ厨房に戻った。
昼ごろにはカレーも完成。あとは寝かせるだけだね。
一旦自室に戻り仮眠をとって
午後5時に再びダンサーズを従え、今度はサウンドチェック。
いいぞう!
別室では、紅白の風船を膨らませたりと
着々と会場作りが行われていたのであった。
