海賊船に乗ろうと順番を待っていると
ブラジル人のおばちゃんが声をかけてきた。
「落ちそうになったらうちの息子たちを守ってね」
隣で息子は涙目になりながら、緊張を隠せないでいる。
さおり先生、チアゴ先生、ハファエル先生、ホナンくん、それからよめさんとわし
6人が乗り込むことになった。
機械の操作、すべてをコントロールしているのは
謎の東洋人だ。
愛想よくしてたら喜んでくれたようで
わしらのときはずいぶんサービスしてくれた。
一番ビビりはホナンくん。
もうガッチガチ。
ちなみにわれわれの席のみ安全バーがなかった…。
謎の東洋人曰く、「他をしっかり持っていれば大丈夫。」おいおい。
乗ったばかりのときはまだ余裕のホナンくん。
下では仲間たちが手を振る。
すたーと!
クリムゾンキングの宮殿もびっくり。
やっと両手を挙げたのは
ずいぶんと船の動きが収まってからだ。(ほとんど着地してから…)
ホナンくんは浜松市(旧天竜市西鹿島)に住んでいた。
浜松のブラジル人学校に通い
HICE(浜松国際交流協会)の日本語教室にも通っていたんだ。
お父さんとお母さんはまだ赤電(遠州鉄道)の終点である
西鹿島駅の近くに住んでいる。
名字は江刺家さんといって、北海道の出身。
今は、歯科技工士の勉強をしながら
西部アマゾン日伯協会の日本語教室で子どもたちの先生もしている。
漢字は覚えないし、授業には遅刻するし、
もうどうしようもないのだが
なぜか憎めない可愛い先生なんだわ。
ホナンくんのビビりまくった海賊船も終わり
家に帰ることになった。
いっぱい食べていっぱい笑って
面白かったなあ。
またいきましょー!連れて行ってくれたハファエル先生ありがと!
