ワイルドフロンティア。

午後になって事務所の木場さんから電話があった。
「病院いきましょう。」
ありがたや。ありがたや。

夕方の4時過ぎ大渋滞の中
連れて行ってもらったのは
Fundação de medicina tropicalっちゅう病院だった。

それにしてもブラジルの病院というのは
どうしてこうもわかりにくい作りになっているのか。
わしは頭も身体も痛くてふらふらしとるのに
広い病院の中をあっちへ行ったりこっちへ行ったりしながら
いろんな人に道を聞きつつ、やっと検査室に辿りついた。

検査室。

診察ではなく、検査である。
アマゾンでおそろしいのは蟻とか蚊とか小さい虫だ。
特に蚊が運んでくるデング熱やマラリアなんかにかかったら
1週間は熱がひかないという。
命にかかわる病気だってあるわけだからそりゃ恐ろしい。

わりかしちゃんとした作りの検査室には
ガラス張りの受付があり
奥では白衣に身を包んだ女性たちが
ずらっと並んだ双眼顕微鏡とにらめっこしとる。

ワイルドフロンティア。

受付の兄ちゃんに身分証明書を渡すと
「指を出せ」と言われた。
キュッキュッと消毒液を塗ると
左の人差し指を針で刺された。

おお。あんたが採血するんかい!

「10分後に結果が出るよ。」
と言った受付の兄ちゃんは3分後にヘルメット片手に帰宅していった。
ぎりぎりセーフ。
もう少し病院内を彷徨っていたら検査してもらえなかったわ。

結果を待ちつつ病院の天井を見る。
うひゃ。
ありゃどう見ても下水管だ。
木場さんが言う。
「血液検査してるところの上は多分トイレですね。」
しかも結構な突貫工事のあとで
いつ壊れてもおかしくない。院内ウンダスはまずい。

ワイルドフロンティア。

15分後。一枚の紙を持って恰幅のよいおばちゃんが登場した。
ひょうきん族の裸の神様の審判か
ミリオネアのみのもんたの解答かというほどの絶妙の間の後

「ネガチーボ!(陰性)」とおばちゃんは言った。

おお。一安心。これでわしはマラリアではないことがわかった。

「さあ、診察してもらいましょう。」
と木場さんについて辿りついたところは入院手続きの受付だった。
なんでまた入院手続きのところに来ちゃったのか。
途中で案内されたからなんだよね。

どうやらこの病院ではこれ以上の診察は受けることができないらしい。

ところでマラリアの検査料は?

これが、なんと無料だった…。

車で別の場所へ移動。
あたりはすっかり暗くなっていた。



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