本編の前に…
いきなり番外編だ。
今回の出張目的は授業参加にイベントの準備。
もう一つはファゼンダ見学。前から約束してたんだよ。
パリンチンスの出張はもう30回近くになるだろうか…。
いつもいつもトラブルがある出張先だけど
今回も例にもれず、行きの空港から酷かった。
今回空港まで乗せてってくれたのは
勝手知ったるアマゾナスタクシーのホンソさんだ。
この人お喋りだからあっという間に空港に着いちゃう。
「ロマンチックな気分になりたいときは
こんなブラジルの音楽を聞くといいよ。」とか教えてくれる。
「きみと同じアマゾナスタクシーにはロック大好きな運転手がいて
いろんな蘊蓄を聞かされるんだ!いつもロックを聞かせてくれるんだぜ!」
なんて話したら
「俺もロックは好きだ。今はCDプレイヤーが壊れてるが
そのうち直して聞かせてやるぜ。」とか言ってる。
軽い嫉妬じゃないか?これ。
でもいい人なので帰りの飛行機の時間に合わせて迎えに来てもらうことにした。
なんちゅうてもこのタクシーはディスカウントが効くのだよ。
さあ、空港に着いたゾ。
今回の出張ではパリンチンス日伯協会のマリオさんの
ファゼンダ(牧場・農場)も訪れることになっていたし、
現地で活動するエリコ先生やイラセマ先生にも
連絡をとらなきゃいかん。
しかしながら携帯電話のクレジットが切れてしまった。
これはどこかのお店に飛び込んでチャージをしてもらわなければいかん。
チャージは25ヘアイスとか50ヘアイスとか
値段に合わせて通話時間も変わってくる。20も入れれば十分だろう。
クレジットを入れるために、空港にあるPC関係の店に入ると、
「ダメだ。機械が壊れてるんだ。薬屋に行ってみな。」と言われた。
なんだよーもーめんどくさいなーと薬屋に行くと
「空港じゅうどの店も駄目だよ。機械が動かないんだ。」とのこと。
なんじゃそりゃ!
とりあえず携帯に関しては諦めた。空港着いたら誰かに電話を借りよう。
ちなみにホテルも予約する予定だったが携帯が使えんのでそれもできん。
マリオさんからも空港に迎えに行くとの電話も入ったし
まあなんとかなるよ。死にゃあせん。
それにしてもこの日の空港は暑かった。
地獄のような暑さだ。汗がとまらん。
熱帯の空港なのにエアコンが動いてないんだわさ。
灼熱の待ち合いロビーで
日曜日にマナウスで行われるスピーチコンテスト全国大会の告知を
Facebookにしたりしてたら「Oi!」と声をかけられた。
パリンチンス唯一の日本人戸口久子さんの息子さん夫婦だった。
とはいえ息子さんはほとんど日本語を使わない。
わしもつたないポルトガル語で応戦する。
彼によると
この暑さも携帯チャージの機械が停まっているのも
空港近くの電柱に大型トラックが突っ込んで
電線が全部やられてしまったことが原因らしい。ワイルドだろーぅ?
飛行機は予定通りにパリンチンスに到着。
ところがマリオさんはおらん。電話も使えん。
戸口さんに泣きつくことにした。
なんとマリオさんは寝ておった。
明日の朝ホテルに迎えに来るそうな。
ホテルも勝手知ったるもので
予約なしでもまるで平気になってしまった。
同じ飛行機に乗っていた若い女の子も同じホテルに泊まるらしい。
なんでもインディオの研究をしているんだそうだ。
サンガブリエルダカショエイラのホザーニさんのことも知っていたよ。
明日は早起きせにゃならんから早よねることにしよう。
