Toshimin's waz'up?　-としみんのBLOG-

だいたいにおいて
今回のパリンチンス出張はこの時点で
呪われていたと言ってもいいだろう。

マナウスのエドワルドゴメス空港Tripカウンターにて。



『ぱーちんちんす』行き…。

いきなり、力が抜けるゾ。

さて、毎回恒例、飛行機に乗ったら隣の人と
友だちになろうのコーナー。
今回のゲスト（？！）は
西部アマゾン地域の眼鏡屋を回って仕事をしているスエソさん。
ミナスジェライス出身だ。
故郷にある牧場の話、現在住んでいる街が非常に歴史的に重要だという話、
仕事の話、趣味の話、家族の話…。
わしの拙いポル語に合わせてゆっくり話してくれた。
優しいひとだ。



飛行機が大っ嫌いというスエソさんも
「話をしてたら、あっという間についてよかったよ。」と
言ってくれたっけ。

飛行機から降りて荷物の受け渡しカウンターで待つ。

そういえば
前回のパリンチンス出張時は
隣に座ったマダムの荷物が遠く離れたベレンまで
航空会社の手違いで行ってしまったという
かわいそうな出来事があったなあ…。

なんて思いながらスエソさんと荷物を待っていた。

すぐ外にはパリンチンス日伯協会のマリオさんも
迎えに来てくれている。

目の前でみんなどんどん荷物を受け取って空港から出ていく。
もともと小さい空港に着いた小さい飛行機の荷物だから
あっという間に荷物も人も消えてしまい、
わしだけポツンと取り残された。

係員がひとこと。
「本日の荷物はこれでおしまいでーす。」

ま・さ・か・の・ベ・レ・ン…ですか…？？

ビンゴー！

わしの荷物は遠く離れたパラ州ベレンまで
主人を置き去りにして、勝手に一人旅だ。
おいおい！マダムと同じパターンでねえか。

日本じゃありえんでしょ。
例えるならばこんな感じ。
福岡で大阪行きの飛行機に乗りました…。
大阪で降りました。荷物がありません。
係員が言いました。
「残念ながらあなたの荷物は札幌行きの飛行機に乗っています。
明日にならないと戻りません。明日また来てね！」みたいな展開。
ちなみにアマゾナス州だけで日本の4.5倍の大きさがあるのだ。

まあ、しょうがない。こういうこともあるんだ。
受け入れよう。今年のテーマは「容」じゃないか！

係員が聞いてきたので小さいスーツケースの中身を説明した。

「コンピューターのコンセントと
インターネットのモデムと
辞書と着替えとパジャマと洗顔セットと
教材セットと書類の数々が入ってます。」

う…。単純に今言ったものがすべて使えないっちゅうことか。

今回の出張の目的は『教科書作り』なのだ。
教材を作ったり、出張授業をしたり、
イベントの手伝いをしたりと何度も訪れているパリンチンス。
2月からの授業で使う教科書がないのだよ。

市販のものを使ったり、
マナウスの日伯で使っているオリジナル教材を使うという
選択肢もあるにはあるのだが
生徒たちの学習環境や生活水準を考えるとちょっと無理だわな。

市立の語学センターにある日本語教室には
現在120名ほどの生徒が通っている。
教師はJICAの同期であるビアンカ先生のみ。
彼女は、人口11万人の島に住む唯一の日本人ネイティヴスピーカーじゃないかな。
移民の子孫、一世、二世、出稼ぎ経験者は、いても
生粋の日本人は誰ひとりとしてこの町に住んでいないと思う。
なかなかタフな環境だよ。

「この街の日本語教室のペースに合った年間の計画表を立てて
この街の生徒に合ったボリュームの教科書を作るゾ！」と鼻息荒く
やる気まんまんでやってきたのにいきなり出鼻をくじかれたよ…。


マリオさんの家でビアンカ先生やレオと一緒にご飯を食べた。
「資料がなくても動けるところから動いていこう！」ってことにした。
荷物に関してはマリオさんも飛行機会社に連絡取ってくれるみたい。

とりあえず、超手ぶらで（ギターだけ背負ってるけど）
ホテルにチェックインしたが
このアマゾンの雨季っちゅうのはホントに厄介。
部屋にいる蚊の量も半端でねえ。
そんでもって、通された部屋は
石鹸もなくー、トイレ＆シャワーの電気が切れていてー、
テレビの電源が壊れていてーという状況。
PC使えないしー、しゃあない寝るか！
ちゅうても「ぶんぶん」蚊はうるさいしでなかなか悲惨だったのだよ。