月曜日の夜。
再びサンボードロモまで行ってきたよ。
この時期はブラジル中がカーニバル一色になるんだけど
ここマナウスには
それにプラスして「カルナボイ」ってイベントもある。
ボイダンスと呼ばれる独特のダンスを
延々と踊り倒すのだ。
わしの出張先のひとつでもあるパリンチンスでの
1年に一度の大きなお祭り「ボイブンバ」のリズムやダンスが
ベースになっているんだけど
もうすっかりマナウス市民の中にこのイベントが定着しているのは
ジムのメニューにボイダンスが取り入れられていることや
毎週のように開催されるボイダンスの集会を見ても明らかだ。
一体どんなもんなのか気になったので
午後8時過ぎによろよろと出かけてみた。
なるほど、一昨日カーニバルで訪れた時と
全く雰囲気が違う。
前回はサンバ隊や山車が通るのでアリーナの大きな通路には
広いスペースが確保されていたのだけれど
今回は誰もが主役!
お揃いの緑のタンクトップ
(入場券の代わりでこれを着ればアリーナで踊れるらしい)に
身を包んだひとたちがアリーナにわんさかいる。
わしは、踊りわかんないしスタンドでビールを見ながら
楽しむことにした。(そんでもスタンド席もいっぱい人がいるんだけど)
大型トラックの荷台がステージになっていて
バンドが生演奏でボイのリズムを刻む。
ボイってのは牛のこと。
6月末に行われるパリンチンスのお祭り「ボイブンバ」では
赤組「ガランチード」と青組「カプリショーゾ」が
歌や踊りやパフォーマンスを競い合う。
パリンチンスでは赤と青すべてが平等。
元々赤いコカコーラの看板もカイザービールの赤い看板も
ブラデスコ銀行の赤い看板も
全部赤と青と2種類ずつある。
日本語教室の授業でも生徒がよく聞いてくるんだわ。
「トシミ先生はガランチード?カプリショーゾ?」
ジャポネスガランチードなんて言葉があるくらいだから
わしはガランチード。
昨夜も前回の出張の時に空港で買ったガランチードシャツを着ていった。
これは偶然出会ったヒカルド先生!
「カプリショーゾ」の攻撃的でダイナミックな音楽の後
「ガランチード」の抒情的でメロディアスな音楽が続く。
それぞれ30~40分くらいの長さ。
バンドが乗ったトラックの前後で参加者たちは練り歩き踊り狂うのだ。
ガランチードもカプリショーゾも関係なくとにかく全部踊る!
トラックが移動する通路の両側にはお立ち台があり、
ガイドのように若いスタッフが踊りを見せてくれる。
生のお手本があるのでそれを見ながらなんとなく踊る人もいる。
もちろん毎週毎日ガンガン練習しているひとたちは
最初から最後まで気合いで踊り倒すのだ。
ガランチードのシャツを着ていたからか
前の席で踊りまくってたおばちゃんに話しかけられた。
「わたしゃ、パリンチンスで生のボイブンバを見たけどよかったよー。
せっかくここにいるんだから踊らなきゃ。さ、踊ろう!踊ろう!」
そうだよねえ。いい機会だもんねえ。
ちゅうことで一緒に踊った。
何と彼女は公立学校の数学の先生(赤い帽子ガランチード)で
一緒に来ていた友だちは地理の先生(青い帽子カプリショーゾ)だった。
アリーナ席でもみくちゃになって踊るのも面白そうだけど
スタンド席で全体を見渡しながら踊るのもいいなって思ったよ。
午前1時過ぎに帰宅。
きっと朝の4時過ぎまで盛り上がっていたんだろう。
今夜もあるんだと!
まったくもっておっそろしいパワーだわ。