明けて三日目。
この日も朝8時からの授業に参加した。
午前中クラスの出し物は、『イエスの誕生』の劇だ。
この時期になるとどの教会でも行われる
ブラジル人ならばだれでも知っているこの劇を
日本語でやってしまおうというのだ。
「キキナサイ。アナタワ・カミノコ・ヲ・ウミマス」
「ホントデスカ。ヨロコンデーィ。」
喜んでーぃ!が居酒屋みたいだが可愛くてよい。
昼ご飯は、鳥肉丸焼き。
そして午後は、日伯会長のマリオさんに挨拶しにいってきた。
その後は案の定いろいろ連れまわされることになるんだが
それは、彼流の歓迎なのだ。
ガラナの粉末も無事ゲットできたよ。
この店には、怪しいものがいっぱい。
これは『ねこの爪』という名前の薬。
植物の繊維みたいだがお茶にして飲むらしい。今度買ってみよう。
ズラリと並ぶアマゾンの秘薬の数々。
日本には『病は気から』という言葉があるけれど
アマゾンは『治癒は気から』あるいは『病は気合いで』みたいな感じらしい。
まるでアニマル浜口の精神論のようだが
効きそうな(!)薬を飲むことで
治る気になるというか…。
つまりー。
ここに並んでいる薬なんだが、ホントに効能があるものと
医学的にはまるで効能がないものとがごっちゃになってるんだわ。
例えば、Quebra Pedra(石を壊す)なんて名前の薬は
もうそのまんま、腎臓の石だったり胆石だったりを溶かしてくれるらしいし
Carapanaúbaは肝臓に効くらしい。
一方、Sara Tudo(全部治す)という怪しい名前のものもある。
授業前には、アマゾナス通りにあるドナマリアの店で
エリコ先生とともに
タカカを食べて栄養補給だ。
ドナマリアはまだ到着前で家族なのかな(?)お兄ちゃんが作ってくれた。
(その数分後にドナマリア到着)
ではタカカができるまでを説明しよう。
まずは、クイアという植物の実を乾燥させたお椀を用意。
その中に黄色い唐辛子をつぶした液体を入れる。
(わしはいつも「たっぷり入れてくれい!」と注文する)
トゥクピというマンジョーカ芋からできた液体を煮たものに
ゴマを入れる。
ゴマという名前だが胡麻ではなく、マンジョーカ芋からできた澱粉質の
片栗粉みたいなものだ。
これにジャンブーを投入。ジャンブーという野菜は
見た目はただの雑草だが、味は山椒のようにピリリと刺激がある。
最後にエビとネギとタマネギをトッピング。
はいどうぞ!
アマゾンのいろいろな地域でタカカを食べたが
やはりこのドナマリアのタカカが一番だ。
午後6時からはまた別のクラス。
このグループの出し物は『口裂け女』の紙芝居だ。
懐かしいテーマを選んでくれたのは
出かせぎがえりの子どもたち。
中学生くらいまで日本でしっかり教育を受けてきた子どもは
それでもまだ日本語を覚えているのだが
小学生の中学年あたりまでだと忘れていくのも早くて
こちらの暮らしに適応していくにつれて
すごいスピードで日本語の語彙が抜け落ちていく。
アマゾンの小さい町だから日本語を使うことはまずないからね。
みんなで頑張って書いた紙芝居の絵はなぜか
中国テイストなんだよなあ。不思議…。
さらに別のグループは日本語の絵本を暗唱して発表。
ポルトガル語の対訳もかわいい挿絵も
頑張って作り上げた。
というわけで、明日の修了式に向けての最終調整終わり。