11月22日の夜、アマゾナス劇場での
ギターオーケストラのコンサートを見るために支度をしながら
なんの気なしにMIXIをチェックしたら
名古屋の友人さとちゃんからメッセージが届いていた。
「きゃろっちさんがなくなりました」
それから今日まで毎日泣いてる。
泣いても泣いても涙が出てくるから不思議だ。
いっそのこと枯れてくれればよいのに。
きゃろっちは名古屋の友だち。もう10年くらいの付き合いになる。
名古屋の友だちってのは、みんなニックネームがついていて面白い。
ジャックにみにーにまりりんにかんちゃんにきん☆きん…他にもいろいろ。
きゃろっちの10年前のハンドルネームは
『angie@またの名をきゃろらいん』だったから
ぼくはずっとangieって呼んでた。
名古屋に行った時は、何度も泊めてもらったし
旦那さんの手料理も毎回楽しませてもらってた。
古着屋巡りに中古CDショップ巡り。
大須観音の周りを案内してもらったりいつも楽しかったな。
生まれて初めて観たF1鈴鹿GPの席を用意してくれたのもangieだった。
よめさんの陶芸展には名古屋から毎回来てくれて
作品をangieのお母さんがやっているお店にも置かせてくれてた。
Swamp WaterもREVERBもライヴがあると聞けば
豊橋でも岡崎でも浜松でも東京でもご夫婦で駆けつけてくれた。
最後に会ったのは1年3か月前のブラジル行きのお別れパーティだった。
久しぶりのアマゾナス劇場はどこまでも厳かだった。
最近、ぼくがリズムギターとコーラスで参加している
地元のバンドのギタリストであるエリアスくんは
ギターオーケストラのセンターを務めている。
ボリビアやコロンビアの音楽から
パリンチンスのボイブンバの音楽、フラメンコまで
ダンサーやソプラノ歌手、
リオデジャネイロからのギター奏者、民族楽器の演奏者など
たくさんのゲストを交えて行われた。
耳に入ってくる音楽が全部悲しく聞こえて
コンサート中もずっと涙が止まらなかった。
顔を上げて天井を見ると
そこには天使がいっぱい飛んでいた。
angieは今頃どこを天使と飛んでるんだろう?
背の君(angieの旦那)とangieの住む名古屋のマンションは
愉快な名古屋のロックアーティストが集まる場所で
飲み会はいつも楽しかったよ。
しし鍋やらパスタやら、背の君の料理がどえりゃあ美味くて
くだらない話に大笑いして夜が更けてく。
いつも、途中からangieが酔っぱらいだして
声のボリュームが大きくなってきてさ。
カナダ留学の話とニューヨーク旅行の話と
カルトな映画の話とロックの話が延々と続く。
「あちきはよぉ~…」英語の混ざっただみ声でまくしたてると
それを背の君が諭すんだ。「おちつきなさい。」って。
で、次の日の朝。
ぼさぼさの頭に化粧もまつ毛も口紅もなんもないすっぴんのangieが
「あちゅみはさぁ~…」って甘えて起きてくるのを
からかうのが毎回の楽しみだった。
名古屋と浜松なんて近いじゃん。
いつでも会えると思ってたからさ
アマゾンに来てからSKYPEもチャットもしてないよ。
天国から「よぉ~としみ~ん。元気かぁ!あちきは元気だぜ!」って
メール送ってくれないかな。早すぎるよなあ。
残されたぼくらはangieの分も楽しんで生きるよ。
いつかまた一緒に大笑いして飲もう。
Rest in peace, angie…
今までいっぱいありがとう。
安らかに眠ってください。
それから背の君。必ずビストロ行くから。よろしく!

*みにー。写真拝借しました。