休憩タイムとはいえ
女性陣はよく動く。
近くのイガラぺ(小川)に水を汲みに行き
焚火に火をつけ湯を沸かす。
熱湯の中に摘んできたばかりのバカバの実を入れ
3分間煮る。
鍋の中のバカバがふやけたところで
川の水を足しながら木の棒でそれをすりつぶす。
するとアサイードリンクのちょっと薄い色の液体ができた。
これが彼らのいうワインなのだ。
さらにマンジョーカ芋の粉末であるファリーニャをその中に入れる。
「どうだ。美味いか。」っていうから美味いって答えたけど
味は推して知るべしである。
昼の時間がのんびり過ぎていく。
バッタが、とかげが、蝶が、鳥が
全てが色鮮やかだ。
エウジェニオさんがアンバウーバの木で
しっかりとした笛を作ってくれたよ。
食後はみんなでイガラぺ(小川)に行った。
エウジェニオさんはここでも大活躍。
アルマの木の皮でボールを作ったり
遊び道具をいくつか作ってくれたんだ。
午後3時半を過ぎたころ
ジャングルの道を歩いて船をつないだ場所に戻ってきた。
朝通ったジャングルの中の水路だけど
光の加減で全く違うものに見える。
さらに幻想的な世界が広がっている。
と思う間もなくネグロ川に船は出た。
なんだか夢から覚めた気分だ。
楽しい思い出をくれたアントニオ一家は
港まで送ってくれ、船に乗ってまた別の場所に去っていった。
「マンジョーカ芋はファリーニャにしてどこかに売るんですか。」
「いや。全部自分たちで食べるのさ。
バカバのワインもどこにも売らないよ。自分で飲むんだ。」
と言ったエウジェニオさんの言葉を思い出した。
もともとは全て自給自足の生活だったわけだもんな。
時間だ。お金だ。とどこかで計算してしまう自分がちょっと恥ずかしくなる。
それにしても貴重な1日だった。
◆鍋でお湯をわかす。
◆川の水を足しながらバカバの実をつぶしていく。
◆ワイン完成。女性が一生懸命作ったものを男性から飲んでいく。
◆かわいいトカゲもいる。
◆その一方、グロい蜘蛛は蝶を食べていたりする。
◆エウジェニオさんの作品その1
◆エウジェニオさんの作品その2
