キムさんの教会は、門が閉ざされていた。
「裏側のうちに住んでいると思うよ。」と運転手。
二人分の運賃4ヘアイスを渡して、門のところから呼んでみた。
「すみませーん。こんにちは。」
中から出てきたのはインディオらしき男。
身なりはきちんとしている。教会関係のひとだろう。
マナウスから来たこと。
モイゼスくんの友だちだということ。
キム牧師に会いたいことなどを伝えると
すぐに取り継いでくれ中に入れてくれた。
キム牧師は1995年にサン・ガブリエル・ダ・カショエイラにやってきた。
今では街でその名を知らない人はいない超有名人なのだ。
ゴマのクッキーをご馳走になりながら
ここに来た経緯を説明した。
残念ながらモイゼスくんのことは覚えていないようだった。
コーヒーを飲んで、しばらく話をしていると
「それにしても、ここまでよく来てくれましたねえ。
よし。インディオの民芸品が見たいのならばわしが連れて行ってあげましょう。」
とキム牧師が言った。
ものすごく期待したんだけど
車で連れて行かれたのはさっき行ったばかりの民芸品館だった。
しかも、民芸品館に貼られたお知らせの紙をよくよく見てみると
『来年1月4日まで休業です』って書いてある。がーん。
キム牧師にセントロまで送ってもらった。
「なにかあったら連絡しなさいよ。」と言ってキム牧師は去っていった。
セントロを歩き、人で賑わう公営市場を覗いてみた。
ここで昼食。カウデラーダという魚のスープと川魚を揚げたもの。
あっさりしていて美味かった。ここは肉よりも魚が旨いところなのかな。
公営市場の横の道を入り
市役所の前を通って少し行った角に
小さい掘っ建て小屋があり
インディオのおばさんがアクセサリーを売っていた。
完全にハンドメイドらしい。こういう店を発見できるとワクワクしてくる。
街を裏通りから港までグルリと周り
ホテルに戻ってきた。
このホテルではインターネットは使えない。
同じ建物の階下にあるインターネットカフェで
アクセスするしかないのだ。
2時間5ヘアイス(250円)でメールチェックしていると
「あら。こんにちは。」と声をかけられた。
◆キム牧師の自宅にて。水槽にはネグロ川で捕られた熱帯魚が泳ぐ。
◆公営市場での昼食は川魚。
◆アクセサリーを自分で作り売っているインディオのおばちゃん。
◆おばちゃんの店には毎日足を運んだが開いていたのはこの日だけだった。
◆インターネットカフェ。木の板で仕切られているのでなんか悪いことしているようだ。
