「トシミ、ゥワテルミシィキダ!」
って突然インディオの言葉で言われてもよくわからんが
それはスィポジアグア(水の木)のことだった。
樹の幹、枝の中に水が流れていてそれを飲むことができるのだ。
エウジェニオさんが山刀でツルのような枝を一本切り落とした。
ぐびぐびぐび。水がでてきた。
「トシミ、飲んでみろ。」
ぐびぐびぐび。美味い!アルプスの天然水ならぬアマゾンの天然水だ。
棒状の筒の中に砂やら種が入っていて
傾けると雨の音がする「レイン・スティック」ってあるじゃない。
太い枝を傾けるとさらさらさらってそんな水の音がして
口の中にどばっと水が入ってくる。すごいなこれ!足の痛みを忘れるよ。
今度は別の木にエウジェニオさんが切りこみを入れる。
すると白い液体がジュワっと染み出してきた。
「これはゴムですか?」と聞くと違うという。
トゥルリ(インディオの言葉でワッソク)から出た液体を使って
繊維をつくり、インディオたちが性器を隠すために使う
エプロンのようなスカートのような布を作るのだ。
もう軽くトータル3時間は歩いている。
サンダルでジャングルの中だから結構きつい。
「これはソロロッカ(インディオの言葉でホッポニ)だよ。
煙草を巻いたりするのに使うんだ。それからこっちは石鹸の一種。
インディオたちはウアナパプアックって呼んでるよ。
身体を洗ったり、赤ん坊を洗ったりするんだ。」
たしかに木の枝を削ったものを手の中でこすり、川の水をつけると
白い泡が出てきたぞ。
このジャングル山歩きはいつまで続くのか心配になったが
無事に元のマンジョーカ芋の畑に戻ってきた。
女性陣はかなりがんばったらしく
籠の中も収穫したマンジョーカ芋満載。
例のイガラぺ(小川)にも数往復したようだ。
◆まさに天の恵み。アマゾンの天然水は美味い。
◆ソロロッカの葉はタバコを巻くのに使う。
◆バッタもアップにするとかなりグロい。わしのデジカメは超接写可能なのだ!
